誰にでもあるであろう心の闇を誰にも言えず背負い込み、ふと歩みを止め人生を振り返って大切な事は何か、自分の本当に好きな事は何かかを見つけるために、またそれを忘れないように書き綴ったブログです

心の闇から見えた人生の履歴書とその哲学

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深闇の少年期(8話)

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父の糖尿病

 

父は金を貸してくれと言うばかりで

仕事をしているかどうかも分からなかったが

どうも調子が悪いらしく

家で寝てる事が多くなっていた。

 

今まで散々酒を飲んでタバコを吸い

母や僕たちに暴力を振るった罰で、

自業自得だと言い放ったが

もはや言い返す言葉も見つからないようだ。

 

さらに

「高校を卒業した次の日にこの家を出ていく」

僕は畳みかけるように父へ伝えた。

 

警察へ通報される

 

父が働かなくなり寝ている時間が増えた分

我が家は食糧難へ陥った。

こうなるともう勉強は諦め、

飲食店でバイトを始めた。

 

平日は17時から22時まで

土日は9時から22時までシフトを入れれば

月7万円程にはなった。

 

さらに賄い付きで、余った料理は

持って帰ることができたので

食料に困る事はなかった。

 

毎日飲食店までは最寄りの駅から自転車で

30分ほど。

 

店の周りは産業道路以外は何もなかった。

店が終わるとここで

よく声が枯れるまで叫んでいた。

 

ストレス発散になっていたのだが、ある日

「誰かが暗い夜道でずっと叫んでいる」

と警察に通報が入り

怒られてしまった。

 

 

高校生活の終焉

 

もう決断の時は迫っていた。

勉強は全くしていなかったのだが不思議と

赤点で留年することは無かった。

 

もうこの地元には

自分の居場所はないと感じていた。

母にも

音楽の専門学校へ通うため

地元を離れることを告げた。

 

母以外の連絡先はすべて消去した。

もうここへ戻ってくる事はないだろう。

 

故郷を捨てる覚悟の上京

 

専門学校は「新聞奨学金制度」へ申し込み

入学する事になった。

新聞配達をして学費を出してもらえる。

保証人が必要で父は対象外のため

母の弟に無理を言って頼んだ。

 

学校は渋谷区道玄坂にあった。

住む場所はというと

働き口の都合で三鷹市に決まった。

 

今まで苦労してきた分、自分は強いはず!

この大都市東京で必ずビックになってやる。

 

まさかそんな野望が一瞬にして

絶望に変わろうとは

このとき夢にも思ってはいなかった。

 

 

 

 

Nend B2


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